玄米と精白米の違いとパン食
数年前の総務省の調査で、一般家庭のパンの消費量が
米の消費量を上回ったとして話題になったことがありました。
これはパン食になじんで育った世代が、人口の大半を
占めるようになったということと、
食事つくりの簡素化によるところが原因のようでした。
‥確かに毎日の朝食を考えると納得できます。
ただ、60歳以上を世帯主とする家庭では米の消費が
パンの消費よりも多くなっているようです。
もちろん、若い方でもお米好きは多いですよね。
お米は日本人にとって、数ある穀物の中でも毎日の
主食として大切にされてきました。
調理方法も「煮る」「焼く」「揚げる」「蒸す」など、
バリエーションにとみ、それぞれの味を楽しむことが
出来るため飽きることがありません。
また、最近では栄養面や血糖値の面でもお米の良さが
見直されてきています。
そして、お米の中でも玄米が健康維持に威力を発揮する
ということが、世界で注目されてきています。
ヨーロッパやアメリカ、オーストラリア、ベトナムなどが
「玄米菜食」を積極的に取り入れている反面、
伝統食としていた日本が玄米よりも白米を好んでいる
という現状があります。
ここであらためて玄米のパワーを考えてみましょう。
玄米に含まれているナトリウム、カリウムのバランスは
人間の細胞に近く、1:5となっているそうです。
玄米に含まれるフィチンという物質は、体内に蓄積した
有害物質を排出する効果があることも分かっています。
また白米に比べて血糖値の上昇も緩やかです。
お米は精白の度合いによって味や栄養価に差がでる
ことはご存知だと思います。
籾殻をとっただけのものがいわゆる玄米になります。
そして3分づき、5分づき、7分づき、胚芽米、白米の順に
精白度が高くなります。
精白度が高くなるということは、それだけお米に含まれる
ビタミンやミネラル、食物繊維などの体に良い成分が
失われていくことになります。
お米を玄米のまま食べれば、栄養バランスの優れた
健康的な食事ができるのです。
どうしても玄米は食べられないという場合は、
栄養価の高い発芽玄米から始め、
慣れてきたら徐々に玄米に移行するというのも有効です。